時計修理工房の三島でございます。本日もたくさんのご来店・お問い合わせありがとうございます。
本日はnina ricci(ニナリッチ)のご紹介です
今日のお時計【nina ricci(ニナリッチ)】
本日はニナリッチの裏蓋のネジ外しが完了いたしましたのでご紹介いたします。
4本ついている裏蓋のネジのうち1本がサビ付きにより、外れなくなってしまったとのことでございました。
こちらのお時計は裏蓋をネジで留めているというよりも、アウターケースにインナーケースをネジで留めているという構造になっており、ネジ穴がインナーケースの後ろから文字盤近くまで伸びているタイプでございました。
錆びによるネジの固着を取り外す方法は大きく分けて2つ。ネジを壊して取り除くか、焼き入れという火を当てて錆び部分を焼き崩すかでございます。
ネジを壊す場合は細いドリルを使い、ネジに穴を開けて崩して取り除く方法がございます。もちろん壊してしまったネジは使えないので交換用のネジを用意する必要がございますが、ネジの形状が独自である場合、交換ネジが用意できない事がありますので、この方法は新しい交換ネジの手配ができる場合のみ可能でございます。
もう1つは焼き入れという方法です。焼き入れは固着部分に火を当てて、錆びを熱で焼き崩すイメージです。高温の火が当たりますので、周りの素材が熱に弱い素材の場合は、周辺の破損や変色が起こる可能性があります。また冷却のために水を使用する事があり、防水性の低い時計の場合は内部に水分が入る可能性ありますので、時計に対しての負担がかなり高い方法といえます。また固着が強すぎる場合は、焼き入れを行ってもネジが取れない可能性もあり、リスク高い方法と言えます。
これらのネジ外しは状態にも寄りますが交換用のネジの用意を含めて、数千円〜2万円ほどの修理となりますので、電池交換だけのつもりが予想外の費用になってしまう事もございます。
ネジの固着にはお気をつけください。防ぐ方法は、汚れ・水分・皮脂がついたままにしておかない事かと存じます。
この度はご用命いただきましてありがとうございました。
今日の業務目標
- できるだけ多くのお客様にお見積りをご案内いたします。
今日の業務スケジュール
10:00 – 12:30 – お見積りをお客様にご案内いたします。窓口やお電話でのお問合わせのご対応をいたします。
12:30 – 13:30 – 休憩をいただきました。
13:30 – 14:00 – 修理職人へ修理の必要なお時計をお渡しする手配をいたします。
14:00 – 19:00 – お見積りをお客様にご案内いたします。窓口やお電話でのお問合わせのご対応をいたします。
明日への引き継ぎ事項
- お客様へお見積りをご案内いたします。
日報作成時間
20:00
コメントを残す