本日は桃の節句、芽生えの春はすぐそこでございます。卒業、新生活などで節目を迎える方が多くいらっしゃることと存じます。新年度の始まりに合わせ、ふと最近使っていらっしゃらなかったお時計のことを思い出し、久しぶりに身につけてみよう、とメンテナンスをご依頼いただく。そんなお客様のエピソードを耳にします。新しい季節のスタートは、お気に入りのお時計と迎えたいものですね。お時計の修理でお困りの際は、お気軽にお声がけくださいませ。
時計修理工房の石川から、本日の時計修理業務をご報告するとともに、お客様からお預かり致しましたテクノスのお時計をご紹介致します。
今日のお時計【テクノス】
1970年代にC様のお祖父様がご購入されたという、アンティークのテクノスのお時計でございます。大切な遺品のお品をおまかせいただきありがとうございます。
「半年かかっても構いません。
遺品なので外装はそのまま、中身だけごっそり入れ替える修理はできませんか?」
動作が止まってしまってから、30年以上の年月が経たれているとのこと。再度お時計が動くようになるには、どの様なご提案が出来るのか・・・内部の機械部分はまだお使いいただける状態なのか・・・。いちどは職人さんに、アンティークのために交換が可能な部品のご用意が難しいと判断されました。
しかしながら、別の職人さんのもとで、現存の機械を利用し、オーバーホールとゼンマイ、一部の錆びていた部品を交換することでお直しが可能という見解を得ることが出来ました。
息を吹き返したように、ふたたび時を刻むようになったお時計。数十年の時をこえた奇跡を目の当たりにし、スタッフはもちろん、C様、そして見守ってくださったお祖父様も喜ばれたことでしょう。
お使いになられていた頃の小キズは、使用感を残すためにあえてお取りせず、内部のみを綺麗にお仕上げ致しました。規格の合う部品を探し出し、お時計のことを第一に考えて作業いただいた職人さんの腕には、ほんとうに感動するものでございます。
「動きもスムーズで、外装の仕上げも祖父の使用感が残されつつ綺麗になっており大変満足しております。この時計を着けて墓参りしたいと思います。本当にありがとうございました。」
お手元に届いたお時計に、ご満足をいただけたとの後日談を報告いただきました。このたびは大切なお時計をおまかせいただきありがとうございました。末永くお使いいただけるよう、お困りのときにはまたいつでもご相談くださいませ。【22563】
今日の業務目標
- 週末に向け、メールでお問い合わせ頂いたお客様にお返事をおまたせしてしまわぬよう、努めます。→本日18時までに頂いたお問合せには、調査中の1件以外すべてお返事致しました。
あすへの引き継ぎ事項
- 土曜営業日でございますので、多くのお客様のご来店が想定されます。ご予約をいただいたお客様のご案内をスムーズに行えるよう、お納めするお時計の準備を万端に致します。
日報作成時間
18:30 – 19:00
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