朝一番に窓口の扉を開けると、室内の涼しい空気とは一変し、名古屋の夏らしい湿るような熱風を肌に感じました。いつもお客様の大切なお時計を運んできてくださる郵便局員さんにご挨拶すると、「すでに31℃をまわっているらしいですよ。」と教えていただきました。毎日暑い中お客様のお時計と窓口を繋いでいただき、頭が上がりません。いつもありがとうございます。夏本番、ご来店いただくお客様も熱射病などにお気をつけてご来店くださいませ。また、快適な環境からご都合のよろしいタイミングでお時計をご郵送いただいてお預かりすることも可能でございます。ご郵送用の無料梱包パックのお届けは、お気軽にお申し付けくださいませ。
時計修理工房の石川から、本日の時計修理業務をご報告するとともに、先日工房見学の際に拝見しました職人さんご愛用のお時計をご紹介致します。

今日のお時計【セイコー】

先日職人Y様の工房をお尋ねした際に、職人人生50年以上のベテランであり、その昔にメーカーにも職人として携わりご活躍されていたという歴史について、初めてじっくりとおうかがいしました。
ところで、プロが愛用するお時計とは?と気になり尋ねてみますと、Y様がご愛用のお時計を数本、机の引き出しから出して見せてくださいました。

「ずっと動いてくれるしね、潮干狩りに着けて行った時に
ベルトが砂だらけになって使えなくなりそうだったけど、綺麗に洗ったらまた使えるようになったんだよね。」

Y様はとにかくタフで機能的なお時計がお好みのようでございます。なかにはキズも少なく、何十年と電池交換のみで動いている一本も。
こちらのキネティックはセイコーが開発した独特な機械で、錘が入っていて回転する自動巻の機械式らしさと、それにより発電した電気でクォーツを振動させて針を動かすクオーツ式の特徴が同居する不思議なお時計でございます。面白い仕組みと頑強さ。Y様は意外にも、コテコテの機械式よりクオーツのお時計を好むのだそう。そして、「クオーツにオーバーホールはほとんど必要が無い」という持論をお持ちでいらっしゃいました。現に数十年電池交換以外にメンテナンスをされないお時計が正確に時を刻むのを拝見し、不思議な気持ちがしながら納得しました。
Y様のお時計への愛情が、お時計の保管や扱い方法ににじみ出るのかもしれませんね。このたびはお忙しい中快く迎えてくださいましてありがとうございました。

今日の業務目標

  • 昨日工房訪問のため、後ろ倒しになっていた業務を完了させます。
  • お時計をお納めするため、各工房から受け取ったお時計の点検・お客様へのご報告・発送の準備を行います。→本日分を完了致しました。
  • ご連絡の遅れてしまったお客様B様へ朝一番にご連絡を致します。→昨日弊社の記録漏れの不手際によりご迷惑をお掛けしてしまったことをお詫びし、お時計の修理完了までしっかりとご対応させていただく旨をお伝え致しました。

あすへの引き継ぎ事項

  • 引き続き、お時計をお納めするため各工房から受け取ったお時計の点検・お客様へのご報告・発送の準備を行います。
  • 請求書の内容のチェックを行います。
  • お中元の注文を早急に行います。

日報作成時間

19:00 – 19:30

日本全国から時計修理を承っております。
よろしければこちらの「時計修理について」もあわせてご覧ください。



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この日報は、 石川【時計修理工房】が執筆しました。

静岡県出身、現在は愛猫2匹と名古屋市に在住。これまでアパレル・販売業に従事しておりました。 時計修理工房の中では新参者ですので、日々たくさんのお時計に触れることが勉強です。特に、お客様や職人さんと世間話やお時計にまつわるお話しをすることが好きです。お電話でのご連絡や、名古屋市西区那古野のサービス窓口にて、お客様にお目にかかる時にはどうぞよろしくお願いいたします。

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私たち時計修理工房は、
1日あたり20本以上の時計をお預かりしております。

とりあえず相談はこちらから。どのお客様にも、お時計を拝見してからお見積もりをご提供。お見積もりのあと、92%のお客様からご依頼を頂いております。

▲もし、私たち時計修理工房がお客様のお役に立てるようでしたら、お気軽にご相談ください。ロレックス、オメガをはじめ、無名のブランドの腕時計もできる限りサポートさせていただきます。いつかお客様のお時計を、この「時計修理工房の日々」でご紹介できることを楽しみにして、お問い合わせをお待ちしております。



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株式会社修理工房が、この「時計修理の日々」のブログに取り組み始めたとき、在籍していたスタッフはみな半信半疑でございました。修理の記録、日々の出来事を読んでくださるお客様が、果たしてどれくらいいらっしゃるか。まったく想像がつきませんでしたし、事実、最初の頃は日に数人しかアクセスがなかったのです。それでも続けた結果、劇的な成果を得ております。

いま、この「時計修理の日々」は、月に3万ものアクセスを獲得しております。日に直すと1000件近くございまして、圧倒的な数字でございます。これは株式会社修理工房が持っているウェブサイトの中でも、だんとつに多く、そして比例して問い合わせの件数も多いものであります。継続は力なり、と言われていた通りの成果にございました。

私たち株式会社修理工房は、お客様のお時計の修理、オーバーホールを担います。ブランドはロレックスやオメガなどの王道から、知る人ぞ知るマニアックなブランド、廉価な国産品も対応させていただいております。メーカーで断られてしまったお時計でも、弊社であれば直せる可能性がありますので、(あまり期待はせずに)お問い合わせをお寄せください。

私たちは、お客様のお時計を直すことによって、心にできた傷や綻びをなんとかしたいと考えております。時計は心にあると思う次第です。したがって、私たちは機械を直すのではなく、ひとの心に触れる仕事をしているのだという自負をしております。なるべくお役に立てるように努めて参ります。今後ともどうか、引き続きご愛顧をくださいませ。

2021年6月17日(木)
株式会社修理工房
社員一同