こんばんは、時計修理工房の平野でございます。本日私平野は裏方に徹し、皆様の業務のサポートとしてメールの添削や、取引先訪問の同行、マニュアルの作成などを主に行いました。マニュアルとして文面に書き起こすことで、人に伝える際にスムーズに伝達が行えるだけでなく、改善点や反省点など今まで気づけなかった事柄を認識することができました。
これを踏まえ、今後のお客様へのご案内やスタッフ同士の情報共有の方法を見直し、より良い接客ができるよう尽力させていただく所存でございます。今後とも、よろしくお願い申し上げます。
今日のお時計【セイコー・AGS】
本日私が担当し、ご納品からお客様へ連絡、梱包、郵送の手続きをさせていただきましたO様のお時計は、昨年の夏に弊社にてオーバーホールを承ったお品物でございました。ローターが回転し、充電を行う機構が正常に動作しないとのことで再修理のご相談を賜り、原因の追求と症状の改善を行わせて頂いておりました。ご心配、ご迷惑をおかけいたしましたこと、謹んでお詫び申し上げます。
今回の症状の主な原因は、「磁気」でございます。
再修理作業を行った職人よりお話をお伺いしましたところ、
「内部回路に磁気が帯びちゃってたから、磁気抜きと充電、精度調整を行いました。もちろんお客様も磁石に近づけたりしたわけじゃないだろうけどさ、今や、身の回りにマイコン制御の家電製品や携帯品がたくさんあるからね。断定はできないけど、そういったものから磁気の影響を受けてしまった可能性が高いんじゃないかな。」
最近、原因不明の磁気帯びで修理依頼を受ける腕時計が多い。と、首をかしげながら、詳しくご説明して下さいました。上記で挙げた家電製品やPC、携帯電話の他に、医療用器具としてペースメーカーや検査機械などもお時計に磁気を与える要因として考えられるとのことでございました。
磁気帯びの場合、磁気の発生元が不明だとしても、軽い症状であれば消磁作業のみで修理できる場合もございます。職人のお話でもあったように「磁気」は様々なものが電子制御によるデジタル化が進む昨今、どこでも発生しうるものでございますので、少しでもでもお使いの腕時計の挙動がおかしいと感じた際は、できる限り早めにご相談下さいませ。
日報作成時間
21:45 – 22:10
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