いつも株式会社修理工房のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

日々お客様からお時計の不具合についてご相談をいただく中で、
「リューズで針まわしができる状態なら、内部は破損していないのでは?」
というご質問をお受けすることがあります。

弊社の見解といたしましても、針まわしがスムーズに行えるのであれば、
内部の致命的な破損はないケースが多いと考えております。

しかし、部品そのものに破損がなくても、時計の精度が落ちたり、
パーツが摩耗してしまう原因があります。それが内部の「油の拡散」による油切れです。

時計のオーバーホールというと「分解・洗浄・注油」という作業を思い浮かべる方が多いと思います。

ですが、その注された油を長期間、正しい位置に留めておくために欠かせない
「エピラム処理」という工程をご存知でしょうか。

本日は、オーバーホールの隠れた重要工程、エピラム処理についてお話しいたします。

今日のお写真【エピラム処理】

 

お時計の精度を守る「エピラム処理」とは

お時計のオーバーホール(分解掃除)と申しますと、
「分解・洗浄・注油」という作業を思い浮かべる方が多いと存じます。

しかし、その注油の効果を長期間維持するために欠かせない「エピラム処理」。
という工程をご存知でしょうか。

エピラム処理は時計の寿命と精度を左右する極めて重要な作業でございます。
今回は、このエピラム処理について詳しく解説いたします。

エピラム処理とは、一言で申しますと、注油した潤滑油が、
指定した場所から流れ出したり、拡散したりするのを防ぐための表面処理のことです。

機械式時計の内部パーツは非常に小さく、常に摩擦に晒されています。
そこに注した微量の油が別の場所に逃げてしまうと、必要な箇所がすぐに油切れを起こし、
パーツの激しい摩耗や破損に直結してしまいます。
それを防ぎ、必要な場所に油を留めておくのがエピラム処理の最大の役割です。


仕組みとしては、表面張力を利用しています。
特殊なエピラム液(主にフッ素系のポリマー溶液)に時計のパーツを浸して乾燥させると、
金属やルビーの表面に目に見えないナノレベルの極薄い被膜が形成されます。

この被膜は潤滑油よりも表面張力が低いため、
油が金属の表面を伝って広がろうとするのを防ぎます。

フライパンのフッ素加工が水滴を弾く様子をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
この処理により、油を丸い球状にして、長期間その場に留まらせることができるのです。

主に、摩擦が激しく、かつ遠心力などで油が拡散しやすい重要なパーツに施されます。

代表的なものは、時計の心臓部であり最も高速で動き続ける脱進機(ガンギ車やアンクルの爪石)、
テンプの軸を支える伏石、自動巻き機構の切替車などでございます。

これらのパーツの油切れは、時計の精度低下や止まりといった不具合に直結するため、
確実なエピラム処理が求められます。


実際のオーバーホールの現場では、まずパーツを徹底的に洗浄し、古い油や汚れを完全に落とします。

少しでも汚れが残っているとエピラムの被膜が定着しないため、
この事前の洗浄工程も非常に重要でございます。

その後、専用の容器に入れたエピラム液にパーツを浸し、
温風などでしっかりと乾燥させて定着させます。
この処理が終わって初めて、適量かつ正確な「注油」を行うことができるようになります。


エピラム処理は、作業が完了しても目に見える変化は全くありません。
しかし、この「見えないひと手間」を省いてしまうと、せっかくオーバーホールを行いましても、
数ヶ月から1年程度で油が拡散し、再び時計の調子が悪くなってしまう可能性があります。

数年単位で時計が正確に動き続ける裏側には、こうしたミクロの世界の科学と、
技術者の実直な基本作業が隠されています。

もしご自身のお時計をオーバーホールに出される際は、
こうした見えない工程にも思いを馳せていただけると、
より時計への愛着が深まるかもしれません。

 

最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。

お時計の修理、メンテナンスをご希望の場合は、私近藤までお問い合わせください。

 

修理の流れ|名古屋店へのご依頼方法

-ご来店またはお問い合わせ
お電話、専用フォームからご相談いただけます。

-無料見積りの実施
時計を拝見し、正確なお見積もりをお出しします。

-修理内容のご説明とご承諾
ご不明点には丁寧にご説明いたします。
※納得されたうえで作業を進めます。

-修理作業の実施
技術者が責任をもって修理・メンテナンスを行います。

-納品・お引渡し
完了後、点検・検査を実施し、お客様にご返却いたします。

 

他店で断られた修理もご相談ください

「古いオメガで修理を断られた」
「他店で分解できないと言われた」
「修理費用が高額すぎて諦めた」

そのようなお悩みをお持ちの方も、まずは当店にご相談ください。
ヴィンテージモデルや限定モデルも対応可能です。
部品の製作や代替対応など、柔軟にご提案いたします。

 

名古屋市内からのアクセス、(当店への詳しいご案内)

当店は、名古屋市西区那古野1丁目に位置する「那古野ビル南館214号室」にございます。
名古屋駅からもほど近く、複数の駅からアクセスしやすい立地のため、
名古屋市内はもちろん、愛知県内各地からもご来店いただいております。
以下に、各主要駅からのアクセス方法を詳しくご紹介いたします。

 

地下鉄桜通線「国際センター駅」から徒歩約3〜5分

当店にもっとも近い駅は、地下鉄桜通線「国際センター駅」です。2番出口から地上に出て、北東方向に直進すると、徒歩約3〜5分でお越しいただけます。駅からの距離は約250メートルと非常に近く、地下鉄をご利用のお客様には大変便利です。

 

JR・名鉄・近鉄「名古屋駅」から徒歩約8〜10分

名古屋駅からもアクセス可能で、JR・名鉄・近鉄の各線をご利用いただけます。名古屋駅からは徒歩で約8〜10分。地下街「ユニモール」を通って国際センター方面へ抜けるルートが、天候に左右されずスムーズです。ビジネスやお買い物ついでにも立ち寄りやすい立地です。

 

地下鉄鶴舞線「丸の内駅」から徒歩約8分

丸の内駅をご利用の場合は、鶴舞線の改札を出てから北方向へ歩いていただき、徒歩約8分で到着します。名古屋市中心部からの移動でも便利なルートです。

 

地下鉄鶴舞線「浅間町駅」から徒歩約10〜12分

浅間町駅からは徒歩で約10〜12分の距離に位置しています。やや距離はありますが、栄・大須方面からお越しの方にとってはアクセスしやすいルートです。

 

お車でお越しの方へ

お車でのご来店も歓迎しております。
当店は名古屋駅エリアから車で約10分、栄エリアからはわずか約5分ほどの距離にあります。

誠に恐れ入りますが、専用の駐車場はご用意がございませんので、
周辺のコインパーキングをご利用いただいております。

 

Googleマップでのご案内

当店「時計修理工房」は、名古屋市西区那古野1丁目15−18 那古野ビル南館214号室にございます。
地下鉄桜通線「国際センター駅」2番出口から徒歩約3分、名古屋駅からも徒歩10分圏内と、
非常にアクセスしやすい立地です。

お越しいただく際には、Googleマップをご活用いただくと便利です。
以下のリンクから、当店の所在地やルート案内、周辺の駐車場情報などをご確認いただけます。

▶︎ 時計修理工房 Googleマップで見る

初めてご来店の方でも迷わずお越しいただけるよう、わかりやすい立地にございます。
ビルの南館、2階、214号室にてお待ちしておりますので、お気軽にお立ちよりください。

 


 

弊社はオメガのお時計の修理を承ります。
手巻き、電池式など、モデルは問いませんので、お気軽にお問い合わせください。

※弊社の窓口は、愛知県名古屋市西区那古野1-15-18にございます。

※郵送にて全国対応をしており、ご希望のお客様には、郵送パックをお届けいたします。
修理をご希望の際は、お気軽にお問い合わせください。

 

今日の業務目標

・見積りを25件ご案内します。

・必要資材の発注

 

今日の業務スケジュール

10:00 –お問い合わせのメールに返信致しました。

11:00 –見積もりを整え、ご案内致しました。

12:00 -窓口にて、お時計をお預かりしました。

13:00 –休憩を頂きました。

14:00 –見積もりを整え、ご案内致しました。

15:00 –担当の職人に修理状況の確認を行いました。

16:00 –窓口にてお時計をお預かりしました。

17:00 -お電話で、お見積もりをご案内しました。

18:00 –見積もりを整え、ご案内致しました。

あすへの引き継ぎ事項

・見積りを25件ご案内します。

・必要資材の発注

日報作成時間

20:00

修理工房 近藤へのご相談はこちらから

日本全国から時計修理を承っております。
よろしければこちらの「時計修理について」もあわせてご覧ください。



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この日報は、 近藤【時計修理工房】が執筆しました。

初めまして、時計修理工房 店長の近藤と申します。何卒宜しくお願い致します。 私は、見積りを整え、お客様にご案内する業務を中心に、大切なお時計をより安心してお任せ頂けるよう、実績やサービスの向上に努めております。 修理の不明点などございましたら、工程を事細かく説明を致しますので、お問い合わせください。 また、愛知県名古屋市の本社窓口に在籍しておりますので、窓口にいらした際には是非直接ご挨拶させて頂ければ幸いでございます。 お時計がお好きな男性のお客様は、お車がお好きな方が多くいらっしゃいます!私もその一人でございまして、休日は趣味の車を車庫から引っ張り出し走りに繰り出す事も…。 お車がお好きなお客様は、大切なお時計のお話と共に、ご愛車のお話も是非お聞かせ下さい。

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私たち時計修理工房は、
1日あたり20本以上の時計をお預かりしております。

とりあえず相談はこちらから。どのお客様にも、お時計を拝見してからお見積もりをご提供。お見積もりのあと、92%のお客様からご依頼を頂いております。

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株式会社修理工房が、この「時計修理の日々」のブログに取り組み始めたとき、在籍していたスタッフはみな半信半疑でございました。修理の記録、日々の出来事を読んでくださるお客様が、果たしてどれくらいいらっしゃるか。まったく想像がつきませんでしたし、事実、最初の頃は日に数人しかアクセスがなかったのです。それでも続けた結果、劇的な成果を得ております。

いま、この「時計修理の日々」は、月に3万ものアクセスを獲得しております。日に直すと1000件近くございまして、圧倒的な数字でございます。これは株式会社修理工房が持っているウェブサイトの中でも、だんとつに多く、そして比例して問い合わせの件数も多いものであります。継続は力なり、と言われていた通りの成果にございました。

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私たちは、お客様のお時計を直すことによって、心にできた傷や綻びをなんとかしたいと考えております。時計は心にあると思う次第です。したがって、私たちは機械を直すのではなく、ひとの心に触れる仕事をしているのだという自負をしております。なるべくお役に立てるように努めて参ります。今後ともどうか、引き続きご愛顧をくださいませ。

2021年6月17日(木)
株式会社修理工房
社員一同