今週末にかけ、「時計修理技能検定」が行われるそうです。当工房の職人さんよりうかがうお話では、学科試験とともに実技試験もあり、電池交換からオーバーホールまで多岐にわたり能力を測ることが出来る貴重な機会なのです。受験を控えている皆さま、健闘を祈っております。お時計にまつわる知識をつけるために、受付スタッフも実際に受験してみたいと存じております。そう、このたびはすでに機会を逃してしまったのです。よし、次回こそは・・・!
時計修理工房の石川から、本日の時計修理業務をご報告するとともに、お客様よりご質問を多くいただく、お時計にまつわるアイテム・ワインディングマシーンについてご紹介致します。

今日のお写真【ワインディングマシーン】

お時計を愛する皆さまはご存知の、ワインディングマシーン。
自動巻き(振動を動力に変える仕組み)のお時計を保管をするときに、動力を与え続け、ゼンマイを巻き上げてくれる便利な機械でございます。クオーツ式と違い、機械式の場合にはゼンマイを巻かなければ動作が止まってしまいます。次回お使いいただくときに動作があれば、またすぐに時刻を合わせたり、ゼンマイを巻く必要がありませんから重宝しますね。

「時計を使わない時は、毎日ワインディングマシーンにつけておくのがいいの?」

というご質問を多くいただきます。上記のように、メリットがあり精度も安定するためご使用いただくことは良い面がございます。長期間動かさないままお時計を放っておけば、内部の機械油が固着し、機能を妨げてしまったり壊してしまうことを考えれば、作動させ続けることで安心するお気持ちも理解いたします。
しかし、だからといってメンテナンスが必要にならないということはございません。作動し続けるということは、お客様の腕元で四六時中動かしていることと同じ。つまり、機械油も劣化しますし、噛み合って動き続ける歯車や部品も同じように劣化し、摩耗し続けます。使用する「ひと」にとっては便利でございますが、「お時計=機械」にとっては必ずしもメリットばかりではないということですね。
ワインディングマシーンをお使いいただくのであれば、使わない時と同様に定期的なメンテナンスを忘れずに行うのがよいと存じます。いうなれば、内部状態を定期的に知ることは、お時計の健康診断を行うのと同じこと。必要な治療があれば、はやめにお手入れをしていくことが長生きの秘訣です。不具合がなくともちょっと内部状態が気になる、ということでも、お気軽にご相談くださいませ。

今日の業務目標

  • お見積りに対し、長期間ご返答いただけていない修理案件を抽出し、お客様にご意向をうかがいます。→進行中です。
  • 代金引換にてご入金いただいたお客様へ、お礼のご連絡を差し上げます。→先週発送分につきまして完了しました。
  • お時間が長らくかかってしまっている修理についての職人さんからのご返答を確認し、全スタッフが把握できるよう記録に記載し、必要なご連絡をお客様に差し上げます。→一部未完了です。

日報作成時間

19:25 – 20:10

日本全国から時計修理を承っております。
よろしければこちらの「時計修理について」もあわせてご覧ください。



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この日報は、 石川【時計修理工房】が執筆しました。

静岡県出身、現在は愛猫2匹と名古屋市に在住。これまでアパレル・販売業に従事しておりました。 時計修理工房の中では新参者ですので、日々たくさんのお時計に触れることが勉強です。特に、お客様や職人さんと世間話やお時計にまつわるお話しをすることが好きです。お電話でのご連絡や、名古屋市西区那古野のサービス窓口にて、お客様にお目にかかる時にはどうぞよろしくお願いいたします。

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株式会社修理工房が、この「時計修理の日々」のブログに取り組み始めたとき、在籍していたスタッフはみな半信半疑でございました。修理の記録、日々の出来事を読んでくださるお客様が、果たしてどれくらいいらっしゃるか。まったく想像がつきませんでしたし、事実、最初の頃は日に数人しかアクセスがなかったのです。それでも続けた結果、劇的な成果を得ております。

いま、この「時計修理の日々」は、月に3万ものアクセスを獲得しております。日に直すと1000件近くございまして、圧倒的な数字でございます。これは株式会社修理工房が持っているウェブサイトの中でも、だんとつに多く、そして比例して問い合わせの件数も多いものであります。継続は力なり、と言われていた通りの成果にございました。

私たち株式会社修理工房は、お客様のお時計の修理、オーバーホールを担います。ブランドはロレックスやオメガなどの王道から、知る人ぞ知るマニアックなブランド、廉価な国産品も対応させていただいております。メーカーで断られてしまったお時計でも、弊社であれば直せる可能性がありますので、(あまり期待はせずに)お問い合わせをお寄せください。

私たちは、お客様のお時計を直すことによって、心にできた傷や綻びをなんとかしたいと考えております。時計は心にあると思う次第です。したがって、私たちは機械を直すのではなく、ひとの心に触れる仕事をしているのだという自負をしております。なるべくお役に立てるように努めて参ります。今後ともどうか、引き続きご愛顧をくださいませ。

2021年6月17日(木)
株式会社修理工房
社員一同