名古屋市内は、久々に過ごしやすい天候の一日でございました。秋もぐんぐんと深まってまいりましたね。芸術の秋・スポーツの秋・読書の秋など何かに打ち込むには最適だと昔から言われております。私石川(いしかわ)は「食欲の秋」に傾倒しておりますが、暑さから開放され、ふと心静かになると、目に留まるのはこれまで気に掛けていなかった大切な物のメンテナンスだったりもします。しばらく使っていなかったお時計のメンテナンスを、とお持ち込みいただくお客様が多くいらっしゃるのも、そんな秋のせいなのかもしれませんね。本日も多くのお問い合わせ、ご来店をいただき誠にありがとうございました。
時計修理工房の石川から、本日の時計修理業務をご報告するとともに、お客様より頂戴致しましたメールをご紹介致します。
今日のお写真【メールで頂いたお喜びのお声】
日々、非常に多くのお客様とのメールをやり取りさせていただく当修理工房でございます。お問い合わせ、修理のお見積りについて、ときにはお叱りのお言葉やサービスの改善点等アドバイスをいただくなど、まさしく十人十色のメールをいただき、ご対応致しております。
そのなかでもお喜びのお声は多く、すべてご紹介できないことが残念ですが、本日は一通の素敵なメールをここに掲載させていただきます。
「時計修理工房のみなさまへ
先日の日曜日、直していただいた腕時計を母に手渡しに行きました。早速ネジを回し、腕につけて、ときどき動いているかを見ていました。
そのたびに嬉しそうに私に文字盤を見せる母。
嬉しいことをそんな風に表現するのは大変珍しい人なのです。とても嬉しかったに違いありません。」
先日、無事に修理を完了し、お手元にお納め致しましたA様のシチズン。お母様たってのご希望とのことで、動かなくなってしまった手巻きのお時計を、どうにか動かしたいとご依頼をいただいたものでございました。お会いすることもなければ、お顔を拝見したこともないお客様、そしてお母様。しかし、その想いはお時計や往復するメールでの文面を通し温度を持って伝わりました。
一度は、オーバーホールを行うことでふたたび動き出すと職人さんに診断していただきました。ところがあいにく、修理中にパーツの不具合が見つかり、お直し自体を断念せざるを得ない状況に。わずかな希望を持ち、提携先の様々な職人さんにご相談致しました。その間、ご報告をしていたとはいえA様ならびにお母様にご心配をお掛けしたことをお詫び致します。
そんな困難を乗り越え、無事にお時計をお直しすることが叶いました。昔ながらの、アンティーク時計の修理を得意とする職人さんが、お直しのご提案をくださったときの喜びは忘れることが出来ません。
「時々そちらさまが送ってくださる経過報告メールから、直ることは半ば諦めておりました。直してくださって、心から感謝しております。
このたびは、まことにありがとうございました。」
お母様のお気持ちがぱっと明るくなられた情景が目に浮かぶ、素敵なご報告のメールをありがとうございました。
お時計は「モノ」であり、生き物ではございません。ですが、人と人とのあいだで熱を持ち、思い出を宿します。息を吹き返すように、また時を刻みだすことも出来るのです。そうした素敵な「お時計」を通じて、A様とお母様のお役に立てたことを心より嬉しく思います。このたびは大切なお時計をお任せいただき、誠にありがとうございました。【19363】
今日の業務目標
- 明日、お休みをいただくため自身で管理しているお客様や職人さんへのご連絡事項や作業などをすべて把握し、完結させます。完結しないものは各スタッフへ引き継ぎます。→完了致しました。
- 窓口でのお客様へのご対応を、新人スタッフさんにお伝えします。→本日は柴野さんに同行していただき、実際にお客様をまえに、修理完了品のお時計のお手渡しや修理をご依頼頂くお時計の受け付け手順を学んでいただきました。
あすへの引き継ぎ事項
- 各スタッフに伝達致しました。明日は修理完了品の郵送作業など、よろしくお願いします。
日報作成時間
20:00 – 20:40
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