修理工房の近藤です。本日もたくさんのお問い合わせ誠にありがとうございます。
本日は見積の作成、窓口対応中心の1日でございました。見積を作成しているとオーバーホールと合わせてゼンマイの交換をお勧めする事があります。現状切れていなくても、磨耗してきているなど細かい部分までしっかり職人が拝見し、ご提案しております。詳しい内容はお時計紹介の続きに書きます。
本日ご紹介するのはジラールペルゴのお時計です。
今日のお時計【ジラールペルゴ】
本日窓口にてお預かりしました、ジラールペルゴでございます。ご購入から約20年、何度かオーバーホールを重ね大切にご使用されているとお伺いしております。文字盤のエンブレムには誰もが知っていると言ってもいいほど有名な、イタリアのフェラーリ社のエンブレムが描かれており、限定のモデルでございますね!
お客様がご希望なさいました修理は、
「リューズを回して時刻を合わせようとしても噛み合わないことがあり、時刻が合わせれないので修理したい」とのこと。
おそらくツヅミ車とキチ車のかみ合いが、何らかの原因で上手くいっていない可能性があります。
お時計を精査し、原因追求致します。
職人によると、歯車自体の磨耗や破損ではなくリューズのぐらつきや、巻真の磨耗にて時刻合わせの不具合が出ることもあるそうです。
先ほど書かせていただいた、オーバーホールと合わせてゼンマイ交換をお勧めする基準を書かせていただきます。
見積業務をするようになってから、オーバーホールだけの見積と、ゼンマイ交換と合わせてオーバーホールの2種類の見積を多く作成致します(職人からのご提案を参考にし作成しております)
現状ゼンマイが切れているお時計は、ゼンマイ交換のお勧めをするのは当たり前ですが、ゼンマイが切れていないのになぜゼンマイ交換のお勧めをするのか、何を基準にお勧めをするのか職人に聞きました。
近藤:ゼンマイが切れていないのに、交換をお勧めするのは何でですか?お勧めする基準がありましたら教えてください。
職人:近い内に切れてしまいますと、再度オーバーホールしなければいけませんので、できれば合わせて交換をお勧め致します。基準としましては、目で見てわかるゼンマイの劣化(伸びていたり、磨耗して周囲の油が黒くなっている状態)はゼンマイは必ず近い内に、切れることが予想できるので交換をお勧め致します。
目で見て劣化が分からないお時計は、ゼンマイの駆動するパワーを測定するセンサーが付いた装置で計測します。パワーが落ちているとゼンマイの持ちが悪いので、交換の時期ということです!
近藤:なるほど、目で見て綺麗でもゼンマイの力は弱くなっていて、ゼンマイの持続時間が短くなってしまっている事もあるんですね!
職人:そうです、ちなみにゼンマイで一番破損する部分は一番先端の香箱車に引っかかっている部分が切れます!
近藤:ありがとうございます。これで自信もってゼンマイ交換をお勧めできます。
「ジラールペルゴのお時計は、【ジラールペルゴのための修理工房】のページでも受け付けております。」
より専門性の高い情報を記載しておりますので、是非ご覧ください。
https://wr-girard-perregaux.com/
今日の業務目標
- 見積の項目を一つ一つ確認して、お預かり時と認識にずれがないか確認。
今日の業務スケジュール
10:00 – 12:00 -窓口にてお時計のお納め、見積作成。
13:00 –15:00 -電話対応、見積作成。
16:00 -休憩をいただきました。
17:00 -窓口対応、電球の交換、封筒の開封。
18:00 –19:00 -見積作成、窓口対応。
あすへの引き継ぎ事項
- 職人に聞きたいことを聞き、見積に反映させる。
- 職人の元へお時計を持っていく。
日報作成時間
19:00
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